Justice of the Peace(JP) — 書類の公証・コピー認証ガイド
オーストラリアのJP(ボランティアの公職者)による無料のコピー認証・法定宣言書の証人サービスを正しく利用する方法をまとめました。
JPとは何か
Justice of the Peace(JP)は州・準州政府が任命したボランティアの公職者で、地域社会で無料で書類を認証する役割を担います。主な業務は原本と照合したコピー認証(certified true copy)、法定宣言書(statutory declaration)や陳述書(affidavit)の証人、署名の確認などです。銀行・政府機関・移民・学校の申請など公式な書類を提出する際に「JPが認証したコピー」を求められる場合が多くあります。JPはボランティアであるため、いかなる場合でも手数料を受け取りません。
JPと公証人(notary public)の違い
JPはオーストラリア国内で通用する無料の認証・証人サービスを提供するボランティアです。一方、公証人(notary public)は主に弁護士が兼任し、海外で使用する書類の公証を有料で処理します。海外提出用の書類やアポスティーユ(apostille)が必要な場合には、JPではなく公証人やDFATの手続きが必要になることがありますので、提出先の機関が求める形式を先に確認してください。
認証はどのように行われるか
最もよくある利用は原本照合によるコピー認証です。パスポート・ビザ・成績証明書・在職証明書のような原本とそのコピーを一緒に持って行くと、JPが二つの書類を一枚ずつ照合したうえで、「このコピーは原本と同一である」という趣旨の文言、署名、印章、氏名、登録番号、日付を各ページに残します。法定宣言書や陳述書は、JPが本人確認をしたうえで宣言者がその場で署名する方式で進められます。
本人確認(100 points ID)
JPは認証の前に本人確認を求めることがあります。銀行口座の開設などで使われる100 points ID方式のように、パスポート・運転免許証・Medicareカードなど写真付きの身分証を準備しておくと確認がスムーズです。必要な身分証の組み合わせは提出先の機関ごとに異なる場合がありますので、案内文を事前に確認してください。
- 認証を受ける原本とコピー(コピー認証の場合)
- 事前に作成したが署名欄は空欄にした宣言書・陳述書
- 写真付きの有効な身分証
JPは未完成であったり空欄がある書類、理解できない言語のみで書かれた書類の認証を拒否することがあります。書類を事前に完成させ、必要であれば公認翻訳(NAATI認証など)も一緒に準備してください。
何を準備するか
訪問前の準備が整っていれば、認証は数分で終わります。コピー認証なのか宣言書の証人なのかによって持ち物が変わりますので、提出先の機関が求める形式を先に確認したうえで下記の項目を用意してください。
- 原本の書類と認証を受けるコピー(すべてのページ)
- パスポート・運転免許証など写真付きの身分証
- 署名前の状態の宣言書・陳述書の様式とペン
コピーは両面・すべてのページを漏れなく準備してください。一部のページだけを認証すると、提出先の機関で差し戻される場合があります。原本を置いてくるとコピー認証自体ができません。
JPサービスの4つの種類
JPがよく処理するサービスは大きく分けて四つです。必要な種類を事前に把握しておくと、持ち物と手続きが明確になります。
原本とコピーを照合し、「原本と同一のコピー」であることを確認・署名します。パスポート・ビザ・学位・成績証明書など原本の提出が難しい書類に使います。
ある事実を真実であると書面で宣言する文書です。JPの面前で直接署名する必要があり、各種の申請・確認用として広く使われます。
裁判所などに提出する宣誓陳述書です。JPが宣誓または確約(affirmation)を受け、証人として署名します。州ごとに権限の違いがある場合があります。
契約書・同意書などで署名が本人のものであることを確認する証人の役割です。100 points IDの確認が併せて必要になる場合があります。
利用前のチェックリスト
訪問前に下記の5点を確認しておけば、再訪問なしで一度に認証を済ませることができます。
- 提出先の機関が求める認証の形式(コピー認証/宣言書など)を確認した。
- 原本とすべてのページのコピーを準備した。
- 宣言書・陳述書の内容を作成し、署名欄は空欄のままにしておいた。
- 写真付きの有効な身分証を用意した。
- 訪問するJPの場所・運営時間・予約の要否を確認した。
よくあるミスと注意事項
下記のミスは再訪問や書類の差し戻しにつながりやすいものです。事前に点検して時間を節約してください。
- 原本を持参しない — コピーだけを持って行くと照合による認証ができません。
- 事前に署名する — 宣言書・陳述書を自宅で署名して持って行くと、作成し直す必要が生じる場合があります。
- 空欄・未完成の書類 — JPは未完成の文書の認証を拒否することがあります。
- 手数料の要求に応じる — JPのサービスは無料です。料金の要求は詐欺の可能性がありますので、Scamwatchで確認してください。
- 海外用書類の混同 — 海外提出用はJP認証だけでは不十分な場合があり、公証人・DFATの手続きを確認する必要があります。
役立つ公式リンク
- NSW 정부 — Justices of the Peace(新しいウィンドウで開く)
New South Wales州政府 — JP検索および任命・役割の案内(郵便番号で近くのJPを探す)。
- Queensland 정부 — JP and C.dec(新しいウィンドウで開く)
Queensland州政府 — JPとCommissioner for Declarations(C.dec)の制度・業務範囲の案内。
- Victoria 법무부 — Honorary Justices(新しいウィンドウで開く)
Victoria州司法省 — Honorary Justice(JPなど)のサービスと検索の案内。
- Attorney-General's Department — Statutory declarations(新しいウィンドウで開く)
オーストラリア連邦Attorney-General's Department — statutory declarationの作成・証人の案内。
- Scamwatch (ACCC)(新しいウィンドウで開く)
Scamwatch(ACCC) — 無料であるべきサービスに手数料を要求する詐欺の通報・確認。
よくある質問
JPのサービスは有料ですか?▾
いいえ。オーストラリアのJPはボランティアとして任命された無報酬の公職者であり、コピーの認証・宣言書の証人などのサービスに対して手数料を受け取ることはできません。料金を要求された場合は正規のJPサービスでない可能性がありますのでご注意ください。
JPはどこで見つけられますか?▾
お住まいの州・準州の公式JP登録簿から郵便番号(postcode)で検索でき、多くの公共図書館・裁判所・地域センター・ショッピングセンター・一部のカウンシル(council)で常駐JPを無料で運営しています。営業時間や予約の要否は訪問前に確認してください。
コピー認証(certified copy)を受けるには何が必要ですか?▾
認証を受ける原本とそのコピーを一緒に持参する必要があります。JPが二つの書類を照合したうえで、「原本と同一のコピーである」ことを確認する文言・署名・印章を各ページに残します。原本がなければコピー認証(certified true copy)はできません。
法定宣言書(statutory declaration)に事前に署名して持って行ってもいいですか?▾
できません。statutory declaration(法定宣言書)や陳述書(affidavit)は証人(JP)の面前で直接署名してこそ効力があります。事前に署名した書類は作成し直す必要が生じる場合がありますので、署名欄を空欄のまま持参してください。
州(state)ごとにJP制度は異なりますか?▾
はい、州・準州ごとに任命の手続きや名称が少しずつ異なります。例えばQueenslandにはJPのほかにCommissioner for Declarations(C.dec)があり、VictoriaではHonorary Justiceと呼ばれます。詳細な権限はお住まいの州の公式サイトでご確認ください。
移民・ビザ書類もJPが認証できますか?▾
一般的に国内提出用のコピー認証はJPが行えます。ただし個人の状況に合わせた書類要件はMARA(OMARA)登録の移民代理人や弁護士に確認し、海外で使用する書類はアポスティーユ(apostille)や認証が別途必要になる場合がありますので、関連機関の案内に従ってください。
海外で使用する書類もJP認証で十分ですか?▾
オーストラリア国内用にはJPのコピー認証で十分な場合が多いですが、海外提出用にはDFATのアポスティーユ(apostille)や認証、あるいは公証人(notary public)が別途必要になる場合があります。提出先の機関がどの形式を求めているかを先に確認してください。