NAATI公認翻訳・通訳 — 移民・政府提出書類ガイド
出生・結婚・学歴証明など外国語の書類をオーストラリアの移民局・大学・政府機関に提出する際に必要な、NAATI公認(certified)翻訳・通訳の概念と手続きをまとめました。
NAATI公認翻訳・通訳とは?
NAATI(National Accreditation Authority for Translators and Interpreters)は、オーストラリアの翻訳者・通訳者の資格を認証する国家公認機関です。出生証明書、結婚証明書、卒業証明・成績表、運転免許証のように、英語以外の言語で発行された公式書類をオーストラリアの移民局(Department of Home Affairs)、大学、政府機関などに提出する際は、NAATI公認(certified)翻訳者が翻訳した英文を求められることが多くあります。求められる形態は提出先ごとに異なるため、翻訳を依頼する前に、どの書類をどの方式で提出すべきか、提出先の要件をまず確認することが重要です。
公証(JP certified copy)とNAATI認証翻訳の違い
両者は目的がまったく異なります。公証(certified copy)は、Justice of the Peace(JP)など権限のある人が「このコピーは原本と同一である」という事実を確認・署名する手続きであり、原本のコピーの真正性を確認するだけで、翻訳とは関係ありません。一方、NAATI認証翻訳は、公認翻訳者が原文を正確に翻訳したことを認証(スタンプ・署名・認証文を含む)するものです。つまり「コピーが原本と同じ=JP」と「翻訳が原文と同じ=NAATI」は別物であり、提出先によっては両方が求められる場合があります。
NAATI公認翻訳者・通訳者を探して依頼する
公認翻訳者・通訳者は、NAATIオンラインディレクトリ(Online Directory)で直接探すことができます。言語と地域、翻訳(translator)・通訳(interpreter)の別、認証等級で検索すると、現在有効な資格を持つ実務者の一覧が表示されます。AUWithは特定の商業翻訳業者を推奨しておらず、必ずNAATI公式ディレクトリを通じて資格を直接確認してください。
依頼前に確認すること
翻訳を依頼する前に、提出先が求める書類の種類と形式(公認翻訳の要否、原本・公証コピーの同封の要否、提出期限)を確認してください。複数の翻訳者に見積もりと所要期間を問い合わせて比較できます。
- NAATIオンラインディレクトリで言語・地域・認証等級で検索
- 翻訳(translator)と通訳(interpreter)は別々の資格 — 必要な方を選択
- 原本または鮮明なスキャン・コピーを提供し、見積もり・所要期間を事前に確認
翻訳依頼前の準備物と確認事項
翻訳の品質や提出が差し戻されるかどうかは、準備段階でかなりの部分が決まります。以下の三つをまず揃えておくと、やり直しや遅延を減らせます。
- 原本書類、または鮮明にスキャンした高解像度のコピー(すべてのスタンプ・署名・余白を含む)
- 提出先(大学/Home Affairs/機関)が求める翻訳・認証の形式を書き留めたメモ
- パスポートなどに記載された英文氏名の綴り(翻訳物と一致させる必要があります)
氏名・地名の英文表記がパスポート・ビザ書類と一致しているか必ず確認してください。綴りの不一致は、書類が差し戻される一般的な原因です。
こんなときにNAATIが必要です — 代表的なケース
以下は、NAATI公認翻訳・通訳がよく求められる代表的なケースです。実際の要件は提出先ごとに異なりますので、各機関の案内を確認してください。
出生・結婚・家族関係・経歴証明など、非英語の書類をHome Affairsに提出する際。オーストラリア国内で行う翻訳は、NAATI公認翻訳者が行うよう求められることが多くあります。
卒業証明・成績表などを大学・職業教育(VET)やskills assessment機関に提出する際。機関ごとに公認翻訳の要件が異なりますので、応募案内を確認してください。
移民・医療・法律面談などでNAATI公認通訳者(interpreter)が必要な場合。通訳は翻訳とは別の資格であり、通常は事前予約が必要です。
技能移民のpoints testで、コミュニティ言語(credentialled community language)項目の追加点数のためにNAATI CCL試験を受ける場合。翻訳の認証とは目的が異なります。
ステップ別の実践チェックリスト
初めて準備する方のための実践的な順序です。提出の失敗を減らすのに役立ちます。
- 提出先の公式案内で、公認翻訳(certified translation)の要否と形式をまず確認
- NAATIオンラインディレクトリで言語・地域から公認翻訳者/通訳者を検索・連絡
- 原本・鮮明なコピーを提供し、見積もり、所要期間、認証文の有無を確認
- 完成物に翻訳者の認証スタンプ・署名・NAATI番号が含まれているか確認
よくあるミスと注意事項
以下のミスは、書類の差し戻しや処理の遅延につながりやすいものです。提出前に再度点検してください。
- 非公認(友人・本人)の翻訳を提出して差し戻し — 公認翻訳が求められるかまず確認
- 公証(JP certified copy)と翻訳の認証を混同 — 両者は互いに異なる手続き
- 提出先の要件を確認せずに翻訳から依頼して、形式が合わない場合
- 氏名・地名の英文綴りがパスポート・ビザと異なり差し戻し