豪州税金/Tax Returnガイド
TFN申請から還付まで。
1. TFN申請
TFNとは?
税務用固有番号。TFNなし=45%課税。
オンライン申請手順
- ATO TFN申請ページへ
- 有効ビザ確認
- 個人・パスポート情報入力
- 豪州住所入力
- 約28日で届く
2. Tax Return手続
会計年度
オーストラリアの会計年度(所得年度)は7月1日から6月30日までです。myTaxでの自己提出は10月31日が期限で、登録税理士(registered tax agent)を利用すると期限が延長されます — ただし10月31日より前に税理士と契約しておく必要があります。詳しい期限や出国時の早期提出については、下記の「提出期限」セクションをご覧ください。
方法選択
無料。簡単な所得向け。
$100-$300。複雑な場合推奨。
主要控除
- 業務衣服
- 業務道具
- 業務交通
3. 提出期限と出国時の早期提出
オーストラリアの所得年度(income year)は7月1日から翌年6月30日までです。会計年度が終わったら、以下の期限内にTax Returnを提出する必要があります。
- 自己提出(myTax):10月31日まで — 会計年度終了後の7月1日から10月31日までに自分で提出します(ATO How to lodge、2026年7月確認)
- 登録税理士を利用すると期限が延長されます — 税理士の提出プログラムにより10月31日より後に延長されることがあります。ただし必ず10月31日より前に税理士と契約する必要があり、過去年度の未提出分が残っていると延長が適用されない場合があります
- 期限を過ぎると未提出ペナルティ(Failure to Lodge penalty)が科されることがあります。ペナルティは遅延期間(28日単位)に応じて増えるため、期限を過ぎてもできるだけ早く提出することをおすすめします。正確な金額はATOでご確認ください
4. 居住者の所得税率表(FY2025-26)
税法上のオーストラリア居住者(Australian resident for tax purposes)は、最初の$18,200まで税金がかからない非課税枠(tax-free threshold)が適用されます。以下はATOが発表したFY2025-26(2025年7月1日~2026年6月30日)の居住者所得税率表です。
| 課税所得(Taxable income) | 税額(Tax on this income) |
|---|---|
| $0~$18,200 | なし(非課税枠) |
| $18,201~$45,000 | 16%($18,200を超える部分) |
| $45,001~$135,000 | $4,288 + 30%($45,000を超える部分) |
| $135,001~$190,000 | $31,288 + 37%($135,000を超える部分) |
| $190,001以上 | $51,638 + 45%($190,000を超える部分) |
上記の税率にはMedicare levy 2%は含まれていません。税法上の非居住者(foreign resident)には非課税枠がなく、最初の$135,000まで30%の税率が適用されます — 詳しくは下記「あわせて読みたいガイド」の税務上の居住性・非居住者税金ガイドをご覧ください。参考:立法化された減税により、2026年7月1日から(FY2026-27)16%の税率が15%に、2027年7月1日からは14%に引き下げられます — 上記の表は2026年6月30日までの所得(今回申告する年度)に適用されます。出典:ATO — Tax rates: Australian residents(FY2025-26、2026年7月確認)
5. Medicare LevyとMedicare Levy Surcharge
ほとんどの居住者納税者は、所得税とは別に課税所得の2%をMedicare levyとして納付します。低所得者には軽減があります — FY2025-26基準(2026年5月予算で2025年7月1日に遡って引き上げ)では、独身者は課税所得$28,011以下ならlevyがかからず、$28,011~$35,013の範囲では軽減された金額のみを納付します(家族基準は合算$47,238 + 扶養子ども1人あたり$4,338)。軽減額はTax Return提出時にATOが自動計算します。Medicare給付の対象外の人(一部の一時ビザ保持者など)は、Medicare Entitlement Statementで免除を申請できます。
Medicare Levy Surcharge(MLS)は、levyとは別の追加負担金です。FY2025-26基準でMLS所得が独身$101,000(家族$202,000)を超え、適切な水準の民間病院保険(private hospital cover)に加入していない場合、所得区分に応じて1%~1.5%が追加で課されます。
出典:ATO — Medicare levy · ATO — Medicare levy surcharge income, thresholds and rates(2026年7月確認)
6. MyGov / myTaxの使い方
MyGovアカウント作成
政府サービス統合ポータル。
- アカウント作成
- セキュリティ設定
- ATO連結
- 本人確認
myTaxで提出
- MyGov→ATO→myTax
- Pre-fillデータ:雇用主が報告した所得が自動で読み込まれます — income statementが「Tax ready」表示(通常7月末)になってから提出するのがおすすめです
- 所得確認+控除入力
- 還付予想確認
7. ワーホリ税金ガイド
税率 (2025-26)
| 課税所得 | 税率 |
|---|---|
| $0-$45,000 | 15% |
| $45,001-$135,000 | $6,750+30% |
| $135,001-$190,000 | $33,750+37% |
| $190,001以上 | $54,100+45% |
TFN未提出の注意
TFNなしは45%最高税率適用。
ABNと税金
ABNで働く場合は自分でBAS提出・納税。
税金 応用ガイド — 申告のタイミング・控除の実務・副収入の申告・税率の仕組み・ATO対応・移住者シナリオ
TFNを取得してmyTaxで初めてのタックスリターンを済ませたら、ここから先はディテールが還付額と追徴税額を左右します。申告前の資料準備とタイミング、控除の計算方法と証憑ルール、プラットフォーム・投資・仮想通貨の所得、税率とオフセットの仕組み、申告後のATO対応、そして入国初年度から出国までの移住者ならではのシナリオを整理しました。税率や制度は会計年度・ビザの種類・居住者判定によって変わる可能性があるため、最終確認はATO公式サイト(ato.gov.au)で行ってください。
申告前の準備 — 所得資料の確定と申告のタイミング
Income Statementの「Tax ready」を確認(STP Finalisation)
紙のpayment summary(group certificate)は廃止され、雇用主がSingle Touch Payroll(STP)で報告した年間の給与・源泉徴収の内訳が、myGovに連携したATOサービスのEmployment → Income statementsメニューに表示されます。雇用主は毎年7月14日までにこの内訳を確定(finalise)する義務があり、確定すると状態が「Tax ready」に変わります。「Not tax ready」の状態で申告すると、その後の確定の過程で金額が変わり修正申告が必要になることがあるため、すべての雇用主のincome statementがTax readyになっているのを確認してから申告するのが安全です。7月中旬を過ぎても確定されない場合は、まず会社の給与担当者に問い合わせましょう。
Pre-fillデータの到着時期 — 7月上旬の申告が危険な理由
myTaxのpre-fill(自動入力)データは一度に揃うわけではありません。給与は7月中旬、銀行利息・民間健康保険(PHI)・Centrelinkの支給記録は7月下旬、配当やマネージドファンドの分配金は8月以降にようやく反映されるケースが多くあります。7月上旬に急いで申告すると、抜けていた所得が後からATOのデータマッチングで見つかり、修正通知や利息が発生することがあるため、急ぎでなければ8月以降の申告が安全です。pre-fillにまだ表示されないからといって申告義務がなくなるわけではなく、漏れなく申告する責任は常に本人にあります。
掛け持ち・転職時の合算の落とし穴(Tax-free Thresholdの重複申請)
tax-free threshold(年18,200ドルの非課税枠)は1つの雇用主に対してのみclaimできます。2か所以上で同時にclaimすると、それぞれの給与での源泉徴収が不足し、申告後にまとまった追徴税額が発生するのが、カジュアルの仕事を掛け持ちする移住者の定番の落とし穴です。原則は、所得が最も大きい仕事でのみthresholdをclaimし、2つ目の仕事のTFN declarationでは「claimしない」を選ぶことです。年の途中で転職した場合は、申告前にすべての元雇用主のincome statementがATOに反映されているかを確認し、抜けているところがあれば最後のpayslipをもとに手入力する必要があります。
myGov–ATOの連携ができないとき(新規移住者の本人確認の壁)
myGovでATOを連携するには、銀行口座の利息、給与、superの口座、過去のNOAなど、ATOがすでに保有している記録に基づく質問2つに答える必要があります。到着したばかりの移住者はこうした記録自体がなく、オンラインでの連携に失敗することが多いのですが、その場合はATOの個人向け問い合わせ電話13 28 61にかけ、本人確認のうえでlinking codeを受け取れば連携できます。受け取ったコードは有効時間が短いため、通話中にmyGovの画面でそのまま入力して連携を完了させましょう。TFN・氏名・生年月日がATOの記録と正確に一致している必要があるので、TFNの通知書とパスポートを手元に置いて電話するのがおすすめです。