オーストラリアの高齢者ケア(Aged Care) — My Aged Careの登録から費用の仕組みまで
政府支援高齢者ケアの出発点であるMy Aged Care — 登録・評価の手続き、Support at Homeのホームケアと介護施設、費用の仕組みから権利擁護まで、手続き中心にまとめました。
政府支援高齢者ケアの出発点であるMy Aged Care — 登録・評価の手続き、Support at Homeのホームケアと介護施設、費用の仕組みから権利擁護まで、手続き中心にまとめました。
オーストラリアで政府支援の高齢者ケア(aged care)を利用するには、どのサービスであれMy Aged Careという単一の窓口を通す必要があります。オンライン(myagedcare.gov.au)または電話(1800 200 422)で登録し、無料通訳(TIS National、131 450)に対応しているため、英語が負担で先延ばしにしてきた家族もすぐに始められます。2025年11月1日から新しいAged Care Actが施行され、評価制度と在宅支援プログラムが大きく改編されました(このガイドは改編後の内容を基準としており、詳細項目は今後も調整される可能性があります)。
政府支援のケアは大きく、自宅で支援を受ける在宅ケア(Support at Home)と、施設に入居して24時間のケアを受ける介護施設(residential aged care)に分かれます。どちらを利用できるかは評価(assessment)の結果で決まり、状態の変化に応じて後から調整できます。その間をつなぐrespite care(短期ケア)、transition care(回復期ケア)といった短期プログラムもあります。
手続きは、① My Aged Careへの登録 → ② 評価(assessment) → ③ 承認・支援区分の決定 → ④ 提供者の検索・選択(find-a-provider) → ⑤ サービス開始・費用の合意、という順序です。登録はご本人が直接行うか、家族が代理人(representative)として進めることができ、代理での登録にはご本人の同意が必要です。
新制度では統合評価制度(Single Assessment System)に一本化され、評価担当者が自宅を訪問して健康状態・日常生活能力・住環境を確認します。評価自体は無料です。評価の場で元気な様子だけを見せようとするのではなく、実際に困っていることをありのまま伝えることで、必要な水準の支援が割り当てられます。
承認が出てもサービスがすぐに始まるとは限りません。特に在宅支援は優先順位に応じた待機期間があるため、ケアの必要性が見え始めたら早めに登録しておくことをお勧めします。
政府支援の高齢者ケアは原則として65歳以上(アボリジナル・トレス海峡諸島民は50歳以上)が対象です。オーストラリアに居住している必要があり、ビザの種類や永住権の有無によって利用できる範囲が異なる場合があるため、個別の資格はMy Aged Careに直接確認するのが確実です。
親を呼び寄せて一緒に暮らしている家族は、今すぐケアが必要でなくても制度の骨組みを事前に知っておきましょう。必要になってから調べ始めると、評価・待機期間の分だけ支援が遅れます。
政府支援のケアは大きく4種類あります。どの種類でも出発点はMy Aged Careの評価であり、状態の変化に応じて種類間の移動(自宅→施設、施設→自宅)も可能です。
2025年11月に施行された新しい在宅支援制度。家事・身体介護・看護・住宅の安全改修・移動支援などを、評価で決まった区分別の予算の範囲内で利用します。従来のCHSP(基礎的在宅支援)は当面、別枠で運営されます。
施設に入居して24時間のケア・看護を受ける形態。在宅支援だけでは安全な生活が難しい場合に選択し、入所前に評価の承認とServices Australiaの収入・資産判定が必要です。
介護する家族が休んだり用事を済ませたりできるよう、高齢者を短期間(自宅・デイセンター・施設で)ケアするサービス。介護する家族の疲弊を防ぐための公式な制度なので、遠慮せずに活用しましょう。
病院への入院後、すぐに自宅や施設へ移るのが難しい場合に、回復期間中のリハビリ・ケアを提供する短期プログラム。退院前に病院のソーシャルワーカーや医療スタッフと相談して連携します。
費用への不安から申請を先延ばしにする家族が多いですが、骨組みはシンプルです。政府が大部分を負担し、自己負担は支払い能力に応じて決まります。以下は仕組みを理解するための概要にすぎず、実際の金額はServices Australiaの収入・資産判定(means assessment)によってのみ確定します。このガイドは財務上の助言ではありません。
高齢者ケアをめぐる誤った思い込みが申請を遅らせ、家族を疲弊させます。利用者の権利は法律に明記された権利宣言(Statement of Rights)で保障されており、問題が生じた場合はAged Care Quality and Safety Commissionへの苦情申し立てとOPANの無料アドボカシーを利用できます。よくある誤解を正します。
政府支援高齢者ケアの単一窓口 — 登録・評価の申請、公式find-a-providerによる提供者検索、通訳支援の案内
オーストラリア保健省の高齢者ケア政策ページ — 新しいAged Care ActとSupport at Home改革の内容の原文
高齢者ケアの品質・安全に関する規制機関 — サービスへの苦情申し立て(1800 951 822)と介護施設のStar Ratingsの確認
収入・資産判定(means assessment)、Carer Paymentなどの介護者向け給付、無料のFinancial Information Serviceの案内
Older Persons Advocacy Network — 高齢者ケアの利用者と家族のための無料・独立のアドボカシーサービス(1800 700 600)
可能です。家族が代理人(representative)として登録して手続きを進めることができ、その際にはご本人の同意が必要です。My Aged Careの電話相談(1800 200 422)と自宅訪問評価のいずれでも無料通訳サービス(TIS National、131 450)を依頼できるため、英語の負担を理由に申請を先延ばしにする必要はありません。
いいえ。政府支援の高齢者ケアは費用の大部分を政府が負担し、自己負担は収入・資産判定(means assessment)の結果に基づき、支払い能力に応じて決まります。支払い能力が低い場合のための経済的困難(financial hardship)支援制度もあります。具体的な金額の算定はServices Australiaでご確認ください。
そんなことはありません。介護する家族のためのCarer Payment・Carer Allowanceといった介護者向け給付がCentrelink(Services Australia)を通じて別途存在し、介護する家族の休息のためのrespite care(短期ケア)も政府支援で利用できます。給付の受給資格についてはServices Australiaでご確認ください。
政府支援の高齢者ケアは原則としてオーストラリアに居住している人を対象としており、ビザの種類や永住権の有無によって利用できる範囲が異なる場合があります。親呼び寄せビザなど個別の状況における資格は、My Aged Care(1800 200 422、通訳131 450)に直接問い合わせて確認するのが最も確実です。
いいえ。評価・承認を受けた後も、優先順位に応じて割り当てを待つ待機期間が生じることがあります。待機中に状態が悪化した場合は再評価を依頼できるため、ケアの必要性が見え始めたら先延ばしにせず、早めに登録しておくことをお勧めします。
いいえ。他の施設に移ることも、自宅に戻ることも可能です。病院への入院後は、transition careのような短期回復プログラムを経て自宅に復帰するケースも多くあります。施設への入所は取り返しのつかない決定ではなく、その時点の必要に合わせた選択です。
まず提供者に直接申し立てることができ、解決しない場合はAged Care Quality and Safety Commission(1800 951 822)に無料で苦情を申し立てられます。手続きが負担に感じられる場合は、OPAN(1800 700 600)の無料・独立のアドボカシー(advocacy)サービスが利用者の側に立って代わりに声を上げてくれます。どちらも通訳支援が利用できます。